後立山末端 黒姫山(1221.5m) 2014年9月22日  カウント:画像読み出し不能

所要時間 5:44 登山口−−7:16 水場−−8:07 稜線−−8:14 黒姫山(休憩) 8:41−−8:50 稜線を外れる−−9:16 水場−−10:07 登山口

場所新潟県糸魚川市(旧青海町)
年月日2014年9月22日 日帰り
天候下界:曇時々晴、山頂:ガス
山行種類一般登山
交通手段マイカー
駐車場登山口手前の青海川沿いの土手の上に駐車
登山道の有無あり。ただし草っぽい
籔の有無無し
危険個所の有無無し
山頂の展望森林限界を越え360度の展望
GPSトラックログ
(GPX形式)
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コメント現在は唯一の登山口である清水倉から往復。リサイクル会社横が登山口。道は明瞭だが草が生えて朝露に濡れた時間帯はロングスパッツが必要。傾斜がきつい区間は滑りやすく谷筋を登る区間もあり雨の時は止めた方がよさそう。山頂は崩壊が進んだ大きな祠がある。森林限界を超えて展望良好だがガスで何も見えなかった。山頂で休憩地中に小熊が登ってきて5mくらいの距離で出会ったがすぐ逃げられて写真撮影できなかった




西側から見た黒姫山 登山口手前のリサイクル会社
登山口前の駐車スペース。狭い 案内看板
登山口 最初は杉植林
沢を横断 全体的に草っぽいルート
小尾根を越える クルミの林
急斜面区間はトラバース 水場
水場の沢。かなり細い 昨日歩いた栂海新道の尾根
涸れた沢を登る まだ沢
山頂までもう少しか ガスに突入
稜線に出た 黒姫山山頂
1等三角点


 全国各地に黒姫山は存在するが、糸魚川周辺にもある。旧青海町の黒姫山はそんな山。日本海にすぐ近い場所で立ち上がっていて眼下に海が見えるはずだ。埼玉の武甲山同様に石灰岩の山で大規模な採石がなされているが山頂付近は無傷だ。昔はいくつか登山道があったらしいが、今は西側の清水倉登山口のみだそうだ。

 清水倉登山口はリサイクル会社のすぐ横にあり、急な坂を登ると登山口で車道が終わるが駐車スペースは非常に狭い。軽自動車でも転回するのが面倒なくらいで、2台も置けば満杯状態。ここではなく青海川沿いの土手の上が一般的な駐車スペースとして利用されているようだ。

 最初は杉植林の緩やかな道。まだ石灰岩の山の雰囲気は無い。道は明瞭だがたまに樹林が開けた場所になると草が茂って足に触れるようになる。朝露で濡れた時間帯はロングスパッツが必要だろう。登山口の標高は約100m、山頂は1200m強であり涼しい時期でないと厳しい。今回はちょっと暑かったようで、まだ虫もいて虫除けを使用したが麓で何箇所か刺されてしまった。

 小さな沢を横断、まだ右に巻きながら緩く植林帯を登る。やがて明るい自然林に変わるが、どうやらクルミの樹林らしい。ただしあまり実は落ちていなかった。おっと、熊の糞は落ちていたな。

 やがて普通?の落葉広葉樹林帯に変わり、相変わらず右巻きのトラバースが続く。樹林が深くて見えないが、たぶん直登だと凄い傾斜だろう。登山道はそれを避けているようだ。やがて登山道は左に折れて急斜面のトラバース。ただし樹林が深いのであまり怖さは感じない。少し石灰岩の露頭が見られるようになるが、この付近はほとんどの地面は土に覆われていて石灰岩の岩盤はほとんど見えない。途中、水場あり。沢はかなり水が細かった。

 やがて上に向かって樹林帯の急登。右手には崩れた斜面があるが、今の道はそこを迂回するように新設されたようだ。なおも登ると傾斜が緩んで予想外の深い谷歩き。こんな山の中で大きな谷筋を歩くとは思わなかった。今は水は無いが大雨が降ると激流か?

 やがて沢から離れるが、登山道は雨が降ると水が流れるような場所で滑りやすい。いつのまにかガスに突入、気温が下がって涼しいのはありがたいが山頂での展望はダメかな。そのまま浅い谷状の急な登山道を上がっていくと山頂まで350mの標識あり。

 さらに上がると突然森林限界を超えて稜線に飛び出した。普通、森林限界の植生はハイマツやダケカンバだが、ここはコナラやミズナラなどドングリが実る木が中心であった。こんなのは初めてだ。標高が1200mで森林限界だからよほど冬の気象が厳しいのだろう。稜線は石灰岩の露頭がたくさん見られるようになり、それらしくなってきた。

 ピークに出て山頂かと思いきや、何も標識が無い。ガスの向こうにまだ尾根が続いているのが見え、その先に山頂があるようだ。背丈の低い樹林の中の細い道を辿っていく。風化した石灰岩は意外に鋭く、へたに触ると手が切れそうだ。コケないように少し慎重に歩いた。

 少しまとまった石灰岩地帯を通過して最後に緩やかに登ったところがなだらかな黒姫山山頂。先客が1名休憩中。ガスって何も見えないが、周囲は相変わらず背の低いコナラ、ミズナラで展望は良さそうだった。山頂には風化が進んだ大きな祠あり。これも冬場の気象の厳しさが原因だろう。三角点は大きな形状で久しぶりの1等三角点だった。すぐ近くでは採石の工事の音が聞こえているが、ガスで何も見なかった。

 ガスが晴れるのを期待してしばし山頂で休憩。男性は少し離れた場所で休憩していたので山頂は静かだった。そんな中、登山道が無い方向から木をガサガサ掻き分ける音が近づいてきた。私のような藪屋が昔のルートから上がってきたのかと思って音のする斜面を見下ろすと、なんと真っ黒な小熊の頭があった。山頂まであと数歩という近さで私との距離は5mくらいだろうか。つやつやした毛並みでかわいい顔。目が合った瞬間に子熊はUターンして藪の斜面を駆け下っていってしまい、デジカメで撮影する時間は皆無だった。もう何度も熊と出会っているので恐怖心は無く、写真撮影ができず残念な気持ちが大きかった。休んでいた男性は音と熊には気づかなかったのは良かったのか悪かったのか。歩いているときは鈴の音がするので熊は人の存在を認識できるだろうが、人間が山頂で静かに休んでいるのでは分からないだろう。

 30分ほど休憩してもガスが晴れる気配がないので先に下山開始。往路もそうだが下山時も熊避けの鈴は付けている。今日は平日だが何人も上がっていったが、熊が出るのは普通のようで全員が鈴を付けていた。滑りやすい登山道で何度かコケそうになったがトラロープが役立った。今使っている靴底もかなり減ったかな。

 標高が落ちると気温が上がって汗が出てくる。また、高度が落ちると雲の層から抜け出て晴れのエリアへ。基本的に下界は晴れていて高い場所だけ雲が掛かっていた。今日の栂海新道はガスの中かな。登山口は虫が多いので開けた場所に車を移して着替えを済ませた。

 

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